ねじ山日記 北中米ねじの旅 アメリカ編 2022年9月24~9月28日

3388 ビューアー  | 

ねじ山日記 北中米ねじの旅 アメリカ編 2022年9月24~9月28日

    9月24日から10月16日までの3週間、アメリカとメキシコに出張して参りました。出張の目的は現地の現在におけるねじ事情を調査し阪神ネジが何かお役に立つことがないか探すためです。細かな調査結果をここで公表することは出来ませんが、このねじ山日記がコロナ禍後の北中米の様子など何か皆さまにお役に立てたらと思います。

アメリカへの入国
    ワクチン接種が完了していれば全く問題なく入国できます。必要な書類の準備、手続きはほぼコロナ以前と変わらず入国できました。以前と変わらないESTAの登録、宣誓書を書いておくくらいです。宣誓書は準備して持っていきましたが忘れていても成田のチェックインカウンターでも用意してくれているので問題ありません。


ZIPAIRいいです!
    今回、メキシコに行くにあたり色々と航空券を探したのですが目が飛び出るほどむちゃくちゃ高い!もちろん直行便は難しいのでインターネットサイトで調べますがロサンゼルスやダラス経由で平均25-30万くらい掛かります。何とか安く行ける方法はないか探したところ成田⇒ロスはZIPAIRというJAL系のLCCが安く飛んでいるのが分かりそれを使うことにしました。

    LCCで10時間のフライトはなかなかタフかなと思ったのですが、ZIPAIRの10時間フライトめちゃくちゃ快適でした。まだアメリカに行く人は少ないのか乗客が少なく3列使えるので横になって寝れます。また、Wi-Fiが無料で使えるので仕事もはかどります。パソコンかタブレット、スマホがあれば専用のサイトがありそこで映画も見れますし、食事もそこからオーダーすることが出来ます。

    私も機内が寒かったのと、お腹が空いたのでどん兵衛とビールをオーダーしました。自分の好きなタイミングでどん兵衛をオーダー出来るなんてなかなか良かったです。


アメリカは物価が半端なく高い!
    アメリカで何を一番痛烈に感じたかというと「なんでも高い!」ということです。1ドル=145円で両替してきたというのもあり、到着してすぐアメリカ来たらやっぱりハンバーガーやろ?!という勝手な固定概念がありローカルのバーガーショップに行ったのですがとにかく高い。バーガー、ポテト、コーラというセット物を頼んだら確実に12ドル(約1700円)くらいは掛かります。

    下着、靴下を買いたいと思いTargetというスーパー?に行ったらイチイチ20ドル(2900円)もするので今回は靴下、下着は自分で洗って過ごすことにしました(泣)日本の100円ショップの優秀さを今回何度も感じさせられました。


アメリカの経済システムは日本のそれとは全く違う


    アメリカの物価は日本人からするとめちゃくちゃ高いです。でもその分、給料も高いので経済は回っているのだと思います。お客様に聞いて非常に驚いたのは、同じくらいの製品・工事物件の日本での受注金額とアメリカでは2.5倍ほど差があるらしいです。ねじも含めて、鋼材、資材、電子部品などのモノの販売価格も高いようですが、人が動くところはとにかくお金が掛かるということです。

    これは私の推測ですが値付け概念が全く異なると思いました。日本だと100円で買ったものを2割かけて120円とか125円で販売するなんてことが多いと思いますが、そんなやり方では相当な数量を販売できる場合は別として到底利益は出ません。1人当たりの人件費が年間1千万円も2千万円もする人が多いので固定費が非常に大きい、固定費の合計と売上予想から変動費を足して損益分岐点を出しそこに到達するようにまずは値段をつけなくてはならないのだと思います。

    そうすると100円のものを300円、あるいは1000円で売っても経営としてはまだまだということもあるように感じました。

    ただ、現実にアメリカではこの物価水準で経済は回っています。高い給料をもらい、高い値段でモノやサービスを力強く買う。何かめちゃくちゃ大きな車輪をグルングルンと回している感覚でした。日本からアメリカに来るとなんでも高く感じてしまいますが、アメリカがスゴイのか日本が置いていかれているのか、どちらかと言えば後者もあるなと思いました。


インフィニティの営業車にトヨタのアクアを使う。常識を覆すアメリカ!

私たちの時代到来か?!


    これらを見てきて、私たちの時代が到来しているのではないか?とも感じました。私がアメリカで見た規格品のねじは台湾製のものばかりでした。この国では値段をつける上において、モノ自体の原価の差というのは大した差にならない、それよりもどれくらい流通経路を短く工場からユーザー様を繋げるのか?ということが大事なポイントなのではないかと感じました。ひとつ会社を通るごとに、グンと価格が上がるはずです。

    私たちのようにねじ工場が目の前にある環境にあり、そこから仕入れたものをアメリカにいるユーザー様に直接販売できたら確実に良いものを、安い価格で販売できるかもしれません。これだけ円安になり、アメリカの物価がこれだけ高いとなるとチャンスのようにも感じますね。

個人的にはアメリカでいつかは商売したい、アメリカ人と一緒に仕事をしてみたいと思っています。時期が来たらやってみたいと思います。次はメキシコ編です!