ねじ山日記 「マイペンライ」から学ぶタイの多様性

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nehanzo

皆さん、お元気様です!阪神ネジの山里です。先月もタイに行ってまいりました。最近、うちの家族内では「お父さん、いつタイに帰るの?!」「お父さんは、日本人や!タイは”行く”やで!」というお決まりのネタがあります(笑) 今回は仕事もいっぱいしましたが、家族もGWだったので一緒に来てもらい観光もさせてもらいました。今回のコラムではあの涅槃像で有名なワットポーというお寺に行った際に、その壁画を見てタイの多様性を深く感じたのでそのことについて書きたいと思います。

1.どんな人でも「マイペンライ」

建物に入ると巨大な涅槃像と壁画が目に飛び込んできます。下の絵がその壁画なのですが、よく見てみると左手に戦っている人達がいるかと思えば壁一枚のところにのんびりと寝そべってる人がいます。またその横には神様らしき姿をした人もいれば楽器を持った人もいます。この壁画の状況がさっぱりわかりませんが、これを見た時「あ~、めっちゃタイやな」と感じました。


なんでタイを感じるかというと、「マイペンライ」なんです。タイ語には「マイペンライ ไม่เป็นไร」という言葉があり、大丈夫とか気にしないと訳されます。ただ、この言葉には表面的な意味だけではなくタイの人々の根底に流れる深い思想があるように感じています。だって戦っている人からしたら、そこでなんで寝てんねん!ありえへんやろ!だと思うのですが、タイではマイペンライなんです。

タイの方々と深く関わるようになり9年になり、少しその深い思想を理解出来るようになってきました。なんと言いますか、自分の常識からかけ離れていたとしても相手の存在・考え方をまずは認めるのです。男性が女性になったり、その逆も多いですし、うちの従業員さんにも結構いますが整形する人も山ほどいます。オタクっぽい人も、太った人も、身体にいっぱいマンガ描いてる(タトゥー)人もいっぱいいますが、みんな隠すことなく楽しそうに生活しています。自分と違ってもこの人はこれが好きなんだな「マイペンライ」と素直に受け入れるところがあると感じています。

 

2.日本人として学ぶこと

私たち日本人は、根底にやっぱり侍魂というか「こうでなきゃならない」という思想が強いように思います。男ならこうじゃなきゃいけないとか、身体にメス入れるなんてダメだとか、髪は黒じゃなきゃとか、うまく伝わってるかわかりませんが、自分の常識から外れた考え方、身なり、振る舞いは「ダメだ、こうしろ」と思ってしまいがちではないかと思います。

もちろん、これがために倫理観が高かったり、労働に対して非常にストイックだったりして高精度のモノづくりが可能だったり、街中がめちゃくちゃ綺麗だったりと良いこともありますので悪いことばかりではありません。

ただ「自分と違う存在、考え方を認める」ということは、何においても非常に重要ではないかと思います。会社経営においては、部下、上司、同僚、お客様など多くの他者とお付き合いし様々なアイデアを集合し一緒に幸せになることが最大の目的なので非常に大事です。また子育てや次世代を育んでいくことにおいても言うまでもないと思います。

タイの正月ソンクランの儀式の後、みんなと 

 

3.これからの日本のモノづくりは本当のグローバル化を!

結局話は、ここに行くのですが。日本の企業はまだまだ本当のグローバル化になっていないと思うことがあります。私たち阪神ネジも同様ですが、海外に進出している日系企業はやっぱり売り先は日本の自動車メーカー、電機メーカーなどが多く日系シェアがかなり高いです。それはモノづくりの根本思想、商習慣が違う、もちろん他国は他国で自国企業との取引が好まれるのでそうなっているのだと思います。ただ、これからの日本のモノづくり産業はそれでは生きていけないと感じています。日本のマーケットシュリンク、作り手の急激な減少を考えると海外での生産、販売が必須に感じています。

海外へ進出すると日本人との考え方の違いに翻弄されてしまいます。もちろん日本のモノづくり魂は忘れては意味がありませんが、海外進出の最大の目的は、現地の人々の幸せの追求ですのでの根本思想を理解し認めてあげるのが現地の方々との共栄に繋がるのではないかと思います。是非、「なんでやねん!」ということが起きたら「マイペンライ」という言葉を心の中で思い浮かべていただけたらと思います(笑)

長文お読みいただきまして、ありがとうございました。